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人を残す


私たちの仕事の中で一番重要かつ高度な熟練を要するのが原材料の選別。

「目利き」と言われる仕事です。

各現場別に樹種は様々ですし、設計図書から必要数量や用途(使用箇所)等を勘案し、原材料の仕入れにあたります。

もちろん予算もありますから、その範囲内で仕入れを行わなければなりません。

木材を扱う業界では、古くから専門の買付業者が存在し、我々のような加工業者の依頼により全国の木材市場に買い付けに入ります。

弊社もこれまでは、東北や近畿地方の遠い市場での買い付けは専門業者に委託していました。

彼らは各市場に精通していますし、こちらの要望に応えるべく、どこにでも飛んで行ってくれます。要望した予算の範囲内で、こちらの希望する良材を確かに仕入れてきてくれますので、大変助かります。

ただ、難点が一つ。

我々の仕事は実際に割ってみないと分からないので、買って頂いた材が使えないことが間々あること。しかし、自らが全国の市場を巡り、買付をしようと思うと、かなりの時間と労力を費やします。この時間を作れなかったこともあり、専門業者に頼んでいたのが実状でした。

今、これまでの方針を転換し、原木の仕入れを全て自社で行おうと考えています。

先ずは私が全国を走り回り、各地域の市場とコネクションを作り、買付におけるネットワークを広げようと動き出しています。

会社はもちろんの事、この仕事を未来にわたって継承していくためには、職人の育成が何よりも大切です。

加工技術は10年以上のキャリアを積めば、ある程度完成されてきます。

しかし、「目利き」だけは一生かかると言っても良いぐらい奥の深いもの。

私がコネクションをしっかりと作り上げる事が出来れば、次に続く者を養成することが出来ます。

経営者として私がしなければならないこと。それは「カネ」や「モノ」を残すことではなく、「人」を残すことです。

これから伐採の本格シーズンを迎えます。忙しくなりますね。

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