こけらやNOW

余すことなく使うこと

サワラのへぎ板で網代を編んでみました。 見様見真似で作成した物ですので、その道のプロが見たら「あれ?」と思われるかもしれません。(少し違うところがあります…) 自分でいうのも何ですが、へぎ板の風合い出ていて、すごくキレイです! 実はこれ、屋根板の製作工程で出る端材を 利用して製作しています。 これらの端材は現在のところ、薪(焚き物)以外に用途がありません。 毎日の事ですので、膨大な量になります。 もったいないと思われるかもしれませんが、このような小物を作ろうと思うと手間や費用がかかり、コストに見合いません。結局のところ、最終的には焼却処分となってしまうのが現状です。 国土の70%近くを森林が占める日本では建物や内装品、什器や小物に至るまで、私たちの生活は森林の恵みの上に成り立ってきました。 「板へぎ」の技術も例外なく、森と向き合いながら独自の発展を遂げてきました。 しかし、環境保護が世界的にも大きな課題となり、木曽地域の天然林も保護の対象としてエリアが拡大されています。 伐採禁止エリアの拡大は我々の技術の継承にも支障をきたすかもしれません。 資源の保護は重要な課題です。ただ、資源の活用にも大きな意義があると思うのです。 今ここで1,000年以上の長きに渡り継承されてきた技術を絶やすわけにはいきません。 そこには木をあつかう「文化」や先人たちの叡智、何より、世界でも類を見ない「森林資源を巧みに扱う民族」としてのアイデンティティーがあると考えます。 これまで豊富な資源に支えられ、貴重な資源を無駄に使ってきたのではないかという反省はあります。 私たちに出来ること。 それは限られた資源

伝統技術のこれから

昨日(11/10)テレビ大阪製作の『和風総本家』 スペシャル『巨大な日本を作る職人たち』で杮葺が紹介されました。 現在修理が行われている高良大社(福岡県久留米市)に使われいる「こけら板」の制作風景から、屋根工事の様子まで、私も良く知っている職人さんが出演されていました。当社もこの工事には携わっておりますが、このように我々の仕事が取り上げられる機会が増えてきたことを嬉しく思います。 どちらかというとマイナーな仕事であり、知らない方が多いと思いますが、こういった技術をしっかりと伝えていくためには、多くの方に知って頂くことは重要です。 このことは私たちの業界に限らず、文化財を支える宮大工や左官などの伝統技術や各地域に残る伝統工芸品にも当てはまる事だと感じています。 幸い私たちの業界は先輩方の苦労もあって、若手技術者が非常に増え、技術継承に向けて様々な取り組みを行っています。反面、その他の業種に目を向けると、口幅ったい言い方ですが、高齢化が進み技術の継承が進まない状況も多く見られます。地域の伝統工芸品も様々な取り組みを行っていますが、抜本的な解決策が見いだせないのが現状ではないでしょうか? 我が国に古くから伝わる伝統技術は世界的に見ても優れたものであるのは言うまでもありません。それなのになぜ後継者が育たない状況が生まれるのか? 市場や趣向の変化など社会の大きな流れは変える事は出来ませんが、もう一つの理由として、これらの技術を「高み」に上げ過ぎているような気もします。 私たちが加工する「こけら板(へぎ板)」は、昔は自分たちで作って、自分の家の屋根に使っていたほど身近なものでした。それが消

秋は出会いの季節

秋になると山での伐採が本格化してきます。 それに伴い原木市場もにぎわいを見せはじめ、たくさんの木材が並び始めています。 当社が取り扱う樹種はサワラ、杉、クリ、ヒバ、ヒノキ… これだけの樹種を取りそろえるのも一苦労ですが、携わる保存修理工事が増えてくるにつれ 自然と増えていったのが正直なところです。 毎日のように各地の市場を駆け巡っていますが、大変ながらも実は大きな楽しみでもあります。 どんな顔ぶれがそろっているか?ワクワクしながら出かけています。 キレイな木、クセのある木、おとなしく見えてやんちゃそうな木、やんちゃそうだけど触ってみたい木… 木も人と同じで、同じものは一つもありません。 私が何よりも大事にしているのが、第1印象。パッと見て「いいな!」と思う木を選びます。 これは言葉では説明できません。 立ち会ってくれる市場の方は「これはいいよ」と逸品をおすすめしてくれますが、 自分が嫌だなあと思うと、「うーん、やめときますわ」って感じです。 (市場)「なんで?」 (私)「なんとなく…」 (市場の方、いつもすみません) おそらくこれまで何百本、何千本と触ってきて体に染みついた感覚がそうさせているのだと思います。これが当たる場合もあるし、もちろん外れる場合もあります… 私もまだまだ20年足らず。木を語るには烏滸がましい未熟者ですが、自分の勘や感覚を信じなければ選木はできません。 より多くの人と出会うことが自分の人生を豊かにすることであれば より多くの木と出会い、ふれあう事が上達への近道かもしれませんね。 来週も忙しくなりそうです!

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