

日本遺産 (Japan Heritage)に認定
文化庁が4月25日発表した「日本遺産」に私の住む、この木曽地域が認定されました。大変嬉しいニュースです。 「木曽路はすべて山の中 ~山を守り 山に生きる」というストーリーの下、この地域に息づく産業や伝統文化、食品など、その構成は多岐にわたっています。(右図) わが村の「阿寺渓谷」や「定勝寺」「白山神社」なども構成文化財に入っていて、身近なところにある風景や建物が将来に引き継ぐべき大切なものとして国の認定を受けた事は、私たちにとっても意義深いものになります。同時に、この豊かな自然や文化をしっかりと守っていく責任も大きくなっていくでしょう。 私も文化財に携わる仕事をする者として、森林資源や伝統技術の重要性を微力ながら発信しております。木曽の森林資源は世界的に見ても「宝物」です。 とはいえ、私もまだまだ知らない事が多いです。これを機会にもっと勉強しなければ…。 今後は、単に文化財や伝統文化というキーワードだけではなく、「木曽」というエリアで捉えた発想が大切なのかもしれないですね。


適材適所
木曽地域ではヒノキやサワラ等の国有林材の販売が毎月1回行われます。 これに合わせて「土場」と呼ばれる物件(原木)所在地へ下見に行きます。 本日も行って来ましたが、木曽の山の中を半日かけて回ります…。 天然の木曽ヒノキやサワラの出材は年々減少し、10年前と比べると良材は激減しています。 「へぎ板」加工を行うには、写真左のような、節のない目がまっすぐ通ったキレイな木が最高です。ただ、こんな木はめったに出てきません。 多くの現場をこなして行くためには、ある程度の数量を確保する必要があります。 以前では手を出さなかった節が多かったり、捻じれていたり、大穴があいていたり…(写真右)。そんな「クセ」の多い木たちが弊社の土場にも増えてきました。 良材が少なくなったことで、作業効率は以前に比べたら落ちているかもしれません。 ただ、これまで以上に「木と向き合う」時間が増えました。 写真左と右の木は、同じ産地の木。 ただ節があったり、クセがあるだけで「同じサワラの木」なのです。 地に根を張り、枝を伸ばし、一生懸命に生きてきた証がここに並んでいる木たちです。 人間が使