
教える事から学ぶこと
技術を教えることほど難しいことはない。 感覚が大きなウエイトを占めるこの仕事にはマニュアルが存在しない。 まして、同じような仕事が世の中にあるわけでもなく、比較する物差しも存在しない。 この仕事の経験者がいるわけもなく、毎回全くの未経験者に仕事を教えていくわけだが、 どう伝えれば分かりやすいか?どこが難しいのか? 常に試行錯誤を繰り返しながら手探りで指導に当たっている。 教えられることも限られている。 自分がこれまで教えてもらったこと、キャリアの中で自分が身に付けた事、感じた事。 これ以上も以下もない。 なぜこれが分からないのか?こんな簡単なことが出来ないのか? 時に苛立ちを感じ、怒鳴りつける事もある。 厳しい言葉をかけながらも、それと同時に自分の指導力のなさを感じたりする。 これが一番良い方法。そんなものは未だ一つとしてない。 やはり常に試行錯誤。 自分が指導者としてできる事、しなければならないこと。一体なんだろう。 工作機械における母性原理を例えにするなら、マザーマシンの精度を越える製品は出来上がらない。つまり、指導者の力量を越える弟子は育た

1.5次産業
就活が解禁になりましたね。 弊社もここ何年かに渡って積極的に採用活動を進めてきましたが、 有難いことに熱意ある若者たちが入社してくれて、社内は活気にあふれています。 採用活動を進めていく中で「求人票」を作成するのですが、いつも困るのが「業種」です…。 産業分類でいけば「製造業」になりますが、どうもこの言葉がしっくり来ません。 「板へぎ」という分類(職種)はもちろんないので、仕方ないですが、「製造業」というと 大きな工場で最新鋭の機械設備が並び、生産は自動化され、生み出されるものは、デザインの違いはあれど、どれをとっても同じもの。 間違いなく、私たちが扱っている物とは違います。 ここで話は変わりますが、日本も豊かになり、産業も成長期から成熟期を迎えると次のステージにどう向かっていくかが論点となっています。 「産業の+0.5次化」などどいう言葉をよく耳にしますが、これは「従来の産業がニーズを充足させる、必要なものを提供する産業だったとすれば、これからは感性を満足させる付加価値性をもった産業が求められる。つまり1次産業は1.5次産業へ、2次産業は2.5