

伝えたいこと、伝わること
平成23年9月、弊社職人の栗山光博が「屋根板製作」の国選定保存技術保持者に認定され、 俄かに我々の仕事が脚光を浴び、取材を受けることも多くなった。 会社としても採用活動や、地域貢献活動に向けて積極的に動いていたこともあり、会社見学や 実演の依頼、講演活動も頻繁に受け入れるようになった。 つい先日もTV局の取材や求人情報誌のインタビューを受けたが、 総じて我々に向けられる興味は 「貴重な伝統技術、文化財建造物に携わっていることのすごさ、職人としての誇り…」 これらに対する質問が相次いで、私たちもきっと相手が望むような回答を行ってきた。 どこか天然記念物のような取扱いだと感じることもある。 もちろん、取り上げて頂くことは非常にありがたいことである。 誰も見向きもしなかった仕事。地元でもほとんど知られていなかった会社の業務内容。 オープンになっていく事で、若手社員も増え、認知度もあがり、会社のステータスは 向上したかもしれない。 ただ、本当に伝えなければならないことは何か?何を伝えていきたいのか? この疑問が日に日に大きくなり、自問自答を繰り返すように