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次の60年へ向けて

比叡山延暦寺(滋賀県大津市)では国宝の根本中堂と重要文化財の廻廊の大改修が平成28年度から行われています。

60年ぶりの大改修になりますが、工事には多くの職人さんが携わっています。


弊社では、廻廊屋根の栩葺(とちぶき)に使用される屋根材の製作を担当しています。

令和元年から加工を開始し、今年で6年目。材料となる天然サワラの確保から屋根板の加工。毎年少しずつではありますが、現場の進捗に合わせ納材を進めてまいりました。

長かった加工期間もついに来年度の工事完了に向け、現在ラストスパートに入っています。

栩葺板(木取り工程)

一般的な屋根材は長さ30㎝、厚み3㎜程度ですが、廻廊屋根の栩葺板は長さ約45㎝、厚2.4㎝と全国でも類を見ないほど非常に大きく、特別な材料になります。

天然サワラの出材が少なくなっていく中で、良材を確保するのは至難の業。同時に、これだけ大きな材料を加工することも技術のみならず体力的にもハードな仕事になります。

仕上がった材料

多くの困難を越え、ようやくゴールは見えつつありますが、ここで作られた板が次の60年に向けて建物をしっかり守れるよう、最後の一枚まで気を抜かないようにしっかりと進めていきたいと思います。


新しい屋根が姿を現してきました

◆工事の様子

滋賀県文化財保護課が作成した工事の映像です。ぜひご覧ください!

(6分過ぎくらいから弊社の映像が流れます)



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