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地域企業として


この地で操業を開始してから100年以上が経ちました。

家系をたどると、栃木県栗山村(現日光市)に始まり、移動を重ね、ここに来る前は三重県尾鷲市あたりで仕事をしていたようです。

木曽川で運材していた木材が明治期のダム建設により川下に行かなくなり、木曽の良質な木材を求めて、この地に辿り着いたそうです。

本日、地元中学校で生徒を前に職業講話をさせて頂きました。

企業紹介では、へぎ板の作り方から「それがどこに使われているか」までを説明させて頂きました。皆さん熱心に聴いて下さり、こちらも気合が入りましたね。

現在では重要文化財にしか使われていない、へぎ板(屋根板)ですが、木曽地域では古来から一般住宅の屋根にも使われていたほど身近な物でした。

豊かな森林資源が、我々に多くの恵みをもたらし、人々の生活も豊かにしてきました。

私がこの地に生まれた当時、この村の人口は6,000人。それが今では3,700人ほど。

多くの若者はこの村を去り、都会での就職を選択しました。

この地域に十分な仕事がなかったこともあったのでしょうが、現状を見る限り、その未来は決して明るいものではないと感じます。

本日お話しをさせて頂いた子どもたちが、この地域の未来を担っていることは間違いありません。この子たちが、地域をしっかりと理解し、その良さを肌で感じ、一旦ここを離れても、

いずれはこの村で暮らして行けるような未来。

そんな未来を創造したいものです。

翻って、私たちのような地域企業が出来る事。

幸いなことに「重要文化財」という誰でも知っているような建造物の修理に携わらせて頂いているおかげで、子どもたちの前でお話をさせて頂く機会が多くあります。

単なる企業PRで終わることなく、地域のこと、ここでの暮らしや生業のこと。

様々な観点から話しをしています。

実は、小さな会社ですし日々忙しく、時間に追われ、自分たちのことで精いっぱいなんですが…この機会、この時間だけは何が何でも、と思って活動を続けています。

田舎には何もない。

いやいや、豊かな自然がある。温かい人々がいる、頑張っている人たちがいる。

地道な活動ですが、今後も続けていきたいと思っています。

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