本は手で読む

初雪の便りがちらほら届き始めています。
ここ木曽にも真っ白な季節がそこまで来ています。
先日、取引先の社長さんから本をお貸し頂きました。
こんな機会でもなければ、なかなか読む時間もありませんし、内容に興味もありましたので、久しぶりに本と向き合い、すべてを忘れ、その時間を楽しみました。
本を手に取り、ページをめくり、読み進め、あれ?と思えば、振り返るためにまたページをひっくり返し、、、
当たり前の作業なのですが、何か「しっくり」くるものがありました。
そうそうこの感覚!
紙の手触り、光の当たり方による紙の色の変化、何より本を抱える両手に感じる重さ、温かさ…
タブレットやスマートフォンがあれば、いつでもどこでも手軽に本を読むことが出来る時代。
紙媒体の雑誌や書籍の売上は落ちているようですが、私にはどうも合いません。
もちろんニュースなどの記事はスマートフォンで確認したりはしますが、その場限りの情報であって
頭には残りません。気になった記事は、結局プリントアウトして、読み返していました…
こういった状況に、いささか違和感を感じていましたが、ようやく腑に落ちました!
「本は体で読むもの」なんですね。
手書きの文章に温かみがあるように、手で書いたもの、手で触れたもの、その感覚や刺激が
脳に刻み込まれ、感動として残るのでしょうね。
私たちの仕事も同じ。技は頭で覚えるものではなく、体で覚えるもの。
アナログ世代の古臭い考え方かもしれませんが、
デジタル社会を人間らしく生き抜くヒントが、ここにあるような気がします。